包茎にはどんな種類がある？その症状や治療方法について解説

包茎という言葉は知っていても、どんな包茎の種類があるのかを知らない方は多いのではないでしょうか。「種類ごとにどんな違いがある？」「どんな治療法がある？」と疑問をお持ちの方もいることでしょう。

今回は、包茎の種類や症状、包茎の治療方法について解説していきます。

包茎の種類

包茎の種類には代表的なものとして「仮性包茎」「真性包茎」「カントン包茎」があります。それ以外にも、「肥満型包茎」「埋没陰茎包茎」「老人性包茎」などがあります。ここでは、それぞれの包茎の種類について解説します。

仮性包茎

仮性包茎とは、非勃起時に何もしないと包茎状態ですが、勃起時や手を使うことで亀頭を露出できる状態のことです。

仮性包茎の状態は人によってさまざまで、たとえば非勃起時でも亀頭の先端が出ている程度に包皮が被っている人もいれば、勃起しても手を使わないと亀頭がすべて露出しないという人もいます。

勃起をする、または手を使うことで亀頭を露出できますので、日常生活や性生活において大きな支障が出ることはありません。しかし、包皮で覆われている時間が多いため、亀頭は外部からの刺激に弱く、早漏になりやすい傾向にあります。また、包茎じゃない状態に比べると亀頭や包皮の皮膚が弱いため、性感染症リスクが高い傾向にあります。

真性包茎

真性包茎とは、非勃起時・勃起時・手を使ったとしても、いずれでも包皮を剥けない状態のペニスのことです。原因は、包皮口が異常に狭い、包皮と亀頭が癒着しているなどです。

包皮内を洗浄しにくいため不衛生になりやすく、亀頭包皮炎をはじめとした泌尿器疾患を起こしやすくなります。おしっこが飛び散りやすい、恥垢が溜まって嫌なニオイを発しやすいといった問題もあります。また、勃起すると包皮口が亀頭で押し広げられて痛みを生じることがあり、性行為も正常に行えないことがあります。このように機能的な問題があることから、包茎手術が勧められる包茎の種類です。

カントン包茎

カントン包茎とは、包皮が剥けたものの包皮口が亀頭や陰茎を強く締め付けてしまい、包皮が元に戻らなくなってしまった状態のことです。カントン包茎を放置すると、血流が悪化してしまい、亀頭がうっ血してしまいます。小さなみかんくらいの大きさになってしまうと自力で戻すことは不可能です。そのままにすれば亀頭が壊死するおそれもありますので、速やかに手術しなければなりません。

肥満型包茎

肥満型包茎とは、下腹部に溜まった脂肪によってペニスが埋まってしまった影響により、亀頭が包皮で覆われてしまう包茎のことです。

痩せている頃は亀頭が露出していたとしても、脂肪がたくさんついてしまうと、ペニスの付け根の位置が前に押し出されてしまいます。それにともなって包皮も押し出されてしまうため、結果的に亀頭が覆われてしまうのです。

肥満型包茎は、その原因が肥満であることは明らかですので、ダイエットをして脂肪を落としていけば改善されます。しかし、肥満の期間が長くて下腹部の皮膚が伸びてしまっている場合は、ダイエット後も包茎が改善しないことがあります。その場合、改善のためには皮膚を外科的に切除する必要があります。

埋没陰茎包茎

埋没型陰茎とは、体内に埋もれているペニスの割合が多いことで包皮が余り、亀頭が覆われてしまう包茎のことです。

ペニスは誰でもある程度は体内に埋もれていて、勃起することで埋もれていた部分が出てきます。そのことから埋没型陰茎の人は、非勃起時と勃起時に大きな差があることが少なくありません。人によっては、勃起することで非勃起時と比べて倍以上に変化することもあるとされています。

埋没型陰茎を改善するには、長茎術や包茎手術が必要です。

老人性包茎

老人性包茎とは、加齢の影響によって引き起こされる包茎です。

老人性包茎は、包皮がたるむ、亀頭のハリが失われる、ペニスが萎縮する、腹筋が衰えて下腹部がゆるむといった要因で包茎になります。この大元となる原因は加齢です。若い頃は亀頭が露出していたのに、高齢になってから包茎になってしまった……という場合は老人性包茎であるといえます。

包茎の治療方法

包茎の治療法はいくつかあります。ここでは成人前・成人後に分けて包茎の治療法を解説します。

成人前：経過観察

成人前の子どもであれば、包茎であっても経過観察するのが基本です。包茎はペニスの成長とともに自然と改善しやすいものです。そのため、第二次性徴期の成長具合を見ながら治療の必要性を見極めていきます。

成人前：包皮ほんてん指導

成人前であっても、日常生活に支障をきたすようであれば、包皮ほんてん指導という治療を行うこともあります。亀頭包皮炎にたびたび何度もかかる、放尿時に包皮が風船のように膨らむといった場合に検討されます。

ステロイド軟膏を一定期間塗布しながら、包皮を無理なく剥いていって徐々に包皮口を広げていく治療です。

成人後：包茎手術

成人後も包茎が改善しない、カントン包茎になってしまったという場合は包茎手術が必要です。

包茎手術は、余った包皮を切除して亀頭を露出させるというシンプルなものであり、安全性が高く手術時間も短いのが特徴です。手術痕が残ったりツートンカラーになってしまったりという問題が起きることもありますが、実力のある医師であれば、傷跡もなるべく目立たないように仕上げてくれます。

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